火山の噴火でできた福江島。その噴火口の一つがあったと言われる山内地区。火山活動の終末と同時におびただしい堆積物を容したまま広大な盆地を形成し、周囲の山なみから流れ出る豊富な水が盆地全体を条件の良い水田地帯にしました。
岐宿町は東に権現嶽、南に八本木山、西に霊峰七ツ岳、五島列島最高峰父ヶ岳等の山岳が連なり、北は東シナ海に面しています。この東南西の山岳を源とする多くの渓流が合わさり、水量豊富な、一の河川、浦の川、鰐川、大川原川の主要河川となって北流。岐宿湾と水ノ浦湾に注いでいて、中央部を貫流する鰐川流域には、県下屈指の穀倉地帯である島内最大の水田地帯「山内盆地」が広がっています。言うまでもなく、ここで採れた米が美味しくないわけありませんね。
山内地区では現在、この豊潤な水を利用し米だけでなくメロンやいちごの栽培も行われていて、甘くてみずみずしい味を求め全国からの注文が殺到しているのだそう。一度ご賞味あれ!
【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび