アコウの巨木から自転車で少し上がった場所に建っているのが嵯峨島教会堂です。
島民の半数近くが漁業に従事する嵯峨島で、海と福江島を見守るように静かに佇んでいます。福江島の西側を望むことができる点も嵯峨島ならではの景色で、教会堂からの眺めは抜群です。
1797年、大村藩から迫害を逃れ流れてきた潜伏キリシタンは嵯峨島にも渡り、1888年に小聖堂が建てられるまで信徒の家でミサが捧げられてきました。現在の木造教会堂は1918年に建立され、以降信徒達の手により大切に改修や補修が行われ今日まで維持されています。
現在もミサが行われ、教会内はこじんまりとしていながらも丁寧に手入れがされており、カトリック信仰を伝承する人々の息吹を感じます。
場所:長崎県五島市三井楽町嵯峨島
【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび