黄島漁港から美しい石垣を道なりに進むと、黄島延命院にたどり着きます。
五島八十八ケ所札所巡り第15番札所とされ、元禄2年(1689年)に創建されました。延命院は黄島で行われる行事の中核を担っており、まさに島民にとっても欠かせない存在であり続けています。
そんな延命院ですが、数々の逸話が残されています。延命院に保管されている弁財天(古代インドの美しい川の女神・サラスバディーのこと)は、弘法大師が作ったとされており、明治時代に高野山金剛峯寺から、事実認定証も預かっているということです。
また、五島列島といえば潜伏キリシタンの歴史が知られていますが、延命院にもマリア観音像のような仏像が2体安置されています。江戸時代、黄島でも信仰を守り続けた人々がいたのかもしれません。
興味をそそられる逸話が多数ある延命院。民宿としても運営しておりますので、観光や、魚釣りなどで黄島を訪れる際は、一泊してお話を伺うのもおすすめです。
弁竜山延命院 / 民宿おうしま
住所:長崎県五島市黄島町51
電話:0959-73-6905
【取材・執筆】fumoto
【掲載先】五島の島たび