宇久島神社の恒例行事「節分祭」。
毎年二月三日に行われています。立春の前日の節分の日、こよみの上では最後の冬の日ですね。
まずご紹介したいのは、このお祭り内で古くから続いている「火くぐり」の光景です。
これは宇久島の方言で「火こぐり」とも呼ばれています。起源は不明ですが、持参した古くなったお守りやお札などをお焚き上げし、その火に当たると一年間の厄落としになると伝わっているものです。子どもたちはよくジャンプして火を飛び越えていますが、じっと火に当たるだけでもいいそうです。
次に、社殿前に設置される高さ2メートルはあろうかという大きなお多福面の型をした、「くぐり門」。
ここでは「福くぐり」が行われます。お面の口をくぐり参拝するとご利益があると言われています。これは主に福岡の神社を中心に行われていますが、宇久島神社の月川宮司が福岡の櫛田神社に勤めていた事もあり、昭和五十四年にお面を手造りして始められたそうです。
境内には、たくさんの竹灯籠が置かれます。これらは宇久島の竹細工職人の方々によって制作されたもので、平成二十九年から置かれるようになりました。年を追うごとに数を増やし、新しい形のものも作られているそうです。竹灯籠の中で揺らぐロウソクの灯を見ていると、とても幻想的で癒されます。
季節を分けると書いて節分。新しい季節を気持ちよく迎えるために、宇久島神社の節分祭の機会にぜひ参拝されてみてはいかがでしょうか?
【掲載先】fullyGOTO2022冬号