みんなの家
はまさき音楽教室
濱﨑 亜紀子(はまさき あきこ)さん
はまさき音楽教室の講師(あっこ先生)。生まれも育ちも五島、バレーボールと音楽が得意な学生時代を経て、波瀾万丈?ありつつも、ご実家で始めたピアノ教室。4 人からはじまった教室は、今や入ることが困難なほど人気音楽教室に。会えば誰もが元気をもらえる、温かくパワフルな先生です。
みんなの家
今回ご紹介するのは、濱﨑亜紀子さんが経営する「みんなの家」。ご実家である喫茶レストラン「千家」の閉店に伴い、同じ場所で令和年に民間放課後デイサービスとして始めました。何度も口説いた信頼できるスタッフの先生やお母様と、習い事の時間に特化した学童として、年長さんの年齢から小学校年生まで、約20名の子供たちが放課後を過ごします。
リアルな困りごとをなんとかしたい
そんな「みんなの家」の始まりは、さまざまな家族から漏れ聞く現実的な困りごとから。「『一人でご飯を食べる子供を無くしたい』『習い事の送迎の保護者負担を軽減したい』『子供たちの放課後活動圏内の安全を守りたい』この3つの想いがきっかけで、とにかく誰かしないといけない、と立ち上げました。実際に、今は共働き家庭が当たり前な時代になって、学校から帰っても一人で過ごす子供や、送り迎えができないから習い事を諦める子供がいることを知って。五島市はターンの人たちもたくさんいて、そういうご家庭は頼れる実家が近くに無いから特に困っているという話を聞きます。これは、なんとかせんばねって、なんとかしたかねって。」子供たちがやりたい事ができて、親御さんがお迎えに行けば習い事も何もかも全部終わっている、そんな場所が必要とされていると実感した濱﨑さんは動き出します。
コロナ禍の壁
こうして千家を改築してできた「みんなの家」ですが、いざ開設となった令和3年4月はコロナ禍真っ最中。「緊急事態宣言が出た時期だったのでこども食堂は中止。今も利用者全家庭19時までにはお迎えに来られる方ばかりなので、今もまだ食堂はストップしています。」社会情勢や実情から、当初の想定と実際の利用のされ方は少し異なる部分もありましたが、ニーズからは目を逸らさずに形としたのが送迎サービス。子供の安全と、親御さんの負担軽減に貢献しています。
子供の「今」を大切に
実際に、ここのおかげで陸上に通えるようになったお子さんも。「習い事がしたい、と思っても行き帰りの問題やその前後の時間の過ごし方、過ごす場所によっては、諦めざるを得ない場合も多いですよね。福江地区外に住んでいるご家庭はもっとハードルがあがる。年齢も小さいほど自分では移動が難しい…。なので、うちは他の習い事への送迎も行えるようにしています。」やりたい!と思うその大事な瞬間を逃がさず、少しでも選択肢を広げられるよう、この送迎サービスは大事な柱にもなっています。ただ、この他施設への送迎の形態を叶えるためにはあくまで民間組織である必要があり、この場合行政の助成が受けられません。「本当は、もう少しスタッフを増やして、土日や長期休みも朝から開けて行きたいですが、金銭面でも余裕がなく、支援がないと実現できないのが正直なところ…かといって、利用料を本土の相場でするのもきっと五島では高すぎる。続けていくためにも、もっと多くの親御さんたちの力になるためにも、とにかく細く長くやっています。」
これからも子供たち、そして親御さんの大切な時間を守っていけるよう、お力添えいただける方のご連絡もお待ちしています!
みんなの家
電話:0959-72-2620
住所:五島市大荒町7-8
営業:14:00 ~20:00(14:00 ~の受け入れに限定)
休み:お盆・年末年始・ゴールデンウイーク
ご利用料金
月会費:6,000 円
利用日の各習い事への送迎サービス無料週に1 回からカスタム利用可能(1,200 円~)
【取材・執筆・掲載】fully編集部
【掲載先】fullyGOTO2024夏号