五島列島を満喫するフリーマガジン「fullyGOTO」と地元在住のライターチーム「fumoto」が取材した記事を発信する、情報サイト

第38回 五島で輝いている人

和処よかよ
菊地保雄(きくちやすお) さん
名切かよ子(なきりかよこ)さん
名切佐年(なきりさとし) さん

中通島の上方、有川湾に面する浦桑郷にある居酒屋、和処(なごみどころ)よかよ。明るく笑顔が素敵な女将、名切かよ子さんと、旦那様の菊地保雄さん、お兄様の名切佐年さんが営んでいます。

上五島から大阪へ

 上五島で生まれ、かよ子さん3歳、佐年さん5歳の頃までを過ごし大阪へ移住。佐年さんは小学校年生の頃から料理に興味を持ち台所に立っていました。そして寿司職人に憧れを抱きます。

佐「元々ダウンタウンの浜ちゃんが入っていた高校に行こうと思って受験したら、体力ないからだめだと言われて。そんな理由で!と思ったけどね。そういうことで、中学卒業後はそのまま寿司屋で働き始めて、かれこれ寿司歴は35年になるかな。」
か「まずはひたすら洗い物やったよね。」
佐「そう。寿司職人は素手が商売道具やから。手荒れをしないように鍛えるため、まずはひたすら洗い物。でも子供の頃から料理やっとったから年くらいでカウンター立たせてもらえたかな。」

尼崎での出会い

か「私は尼崎のご飯屋さんで働いてて、そこにお客さんで来ていたのが菊地で。」

保「桜とか紅葉を見るのが大好きで、春と秋は必ず京都に見に行ったりしてて、写真を見せたんよね。そしたら私も行きたいってことで。それが仲良くなるきっかけやったかな。」

か「もう出会って16年くらい、上五島にきてから13年くらいになるね。」

大阪から上五島へ

か「父の病気が分かって、最期は上五島に帰りたい言うて。父が亡くなってから母も調子悪くなって。そのタイミングで、よかよの近くのスナックで求人貼ってあるのを見つけたんよね。仕事見つかったから引っ越そうって。(保雄さんも)色々仕事やったよな?」

保「元々馬の調教師をやっとったんやけど、他の仕事も学べばちゃんとできる自信はあったから、こっちに来てからはコイル巻く仕事とか新聞配達とかとにかくやったね。」

兄妹の夢

か「こっちに越してきて、スナックでいろんな人と話したり観光の人から話を聞いてて、ご飯処が少ないかもしれないって思って。ちょうど近くの居抜き店舗を紹介してもらったんよね。24人くらい入れるし、中も綺麗で良い作りで。小さい頃から兄とお店したいなぁって夢を話してたから、お店するなら兄を呼ばんと出来ん!って帰ってきてもらいました。」

か「『よかよ』の名前は神父様に付けてもらったんです。洒落好きな神父様の口癖が『かよ、よかよ』で、なんだかごろも良いし聞き心地も良くて。」

保「引っ越してきたとき、仲間内でやっている卓球に呼んでくれたり自分もお世話になっていて。他にも上五島に来てから本当に人に恵まれてるなと思うね。」

おいしい魚をいつでも食べられる場所に

佐「こっちに来て、やっぱりふらっと海鮮丼が食べられる、新鮮な魚料理が予約なしでも食べられる店にしたいなって思ったね。うちは釣り客の釣った魚も持ち込んでくれたら料理するし。」

か「アラカブの小さいの釣ってきたお客さんが、3品も料理になって出てきて驚いとったね笑」

佐「都会から来た子供なんかが、普段は魚食べられんけど、ここの魚料理は美味しい!ってよかよ行きたい!言うてくれるのも嬉しいね。」

リピーターが多い、よかよ

よく出るメニューは、アオサの天ぷらやきびなフライ、角煮を使ったよかよ巻や海鮮巻。そしてふわふわうどんも、五島うどんの新ジャンルと言われて人気です。コロナ禍はお休みしていましたが、お盆の時期には太古丸の中でお弁当の販売も。数十分の間だけの販売ですが、一度食べた人が気に入って、待ち構えてくれていたり、お店に直接予約の電話をくれたりもするそう。釣りの旅行者やクルーザーのお客さんにも定評があり、必ずよかよにご飯を食べに来てくれるのがうれしいと語る人。明るくやわらかい雰囲気が和むひと時を必ず作ってくれます。お食事はもちろん、釣りを楽しんで釣ったお魚をよかよで食す体験もぜひしていただきたいです!

 

和処よかよ

電話:0959-54-2507

住所:新上五島町浦桑郷1309

定休日:水曜

テイクアウトやオードブルは要予約(2~3日前までが確実)

【取材・執筆・掲載】fully編集部
【掲載先】fullyGOTO2024春号

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