五島列島には天然ヤブ椿が1000万本自生していると言われています。
東の伊豆大島、西の五島列島と言われるほど日本を二分する椿の自生地であります。
平成25年12月に「新上五島町椿木工技術振興会」が立ち上がり、木工技術の習得、研鑽が始まりました。数ある体験メニューの中で椿に特化したものが出来ないかと、こちらの椿箸づくり体験がスタートしたそうです。
【メニュー】
椿木工としての作品は会員のそれぞれ得意な作品により、器、コップ、スプーン、フォーク、アクセサリー等多種多様です。
体験時間が2時間程度の中で上手く仕上げるには、お手軽なメニューで、毎日使うであろう「箸」がいいのではと考え、五島列島来島の記念になるようにと地元産天然ヤブ椿材を原料に、削りから磨き、ネーム記入をして頂く事にしました。
【工程】
- 箸の制作には伐採後2~3か月倉庫で乾燥させた丸太材を棒状の角材に製材し、さらに2~3か月乾燥させます。
②乾燥後ソリを修正するためカンナで削り直棒角材に仕立てます。
- 更に直棒角材をカンナで修正しながら先を細く手元を太く削り、箸の原型棒状に仕上げます。
④原型棒状の材を機械サンダーで削り出し、表面研磨と角とりをして箸の形が整います。
⑤その後手磨きサンドペーパーで仕上げ、ホットペンで名前やイラストを書き入れます。
⑥塗装作業で、木固め、目地止め、中塗り(2~3回)、仕上げ塗り1回で4~5日乾燥させて完成です。
メニューとして③~⑤の工程を2時間かけて体験してもらいます。
天候に左右される事無く体験できるメニューとなっていますので、天気予報が少し怪しい時でも安心してお申し込みいただけます。
工房の広さと指導者の目の届く範囲で、一度に1~3名を目安にお申し込みいただいております。お客様が帰られた後の塗装はこちらで仕上げるのですが、早くて1週間、遅い時は2~3週間かかるので約1か月をめどに商品を送り届けています。
体験した後、自宅に届く自作の箸は、五島列島の思い出がよみがえり、楽しい旅行の1コマが浮かび上がる事でしょう。
■場所:新上五島町つばき木工房 新上五島町榎津郷491 ■料金:4,200円(中学生以上)/2,200円(小学生)※要保護者同伴/幼児以下は受付不可 ■時間:約2時間 ■予約:実施日の3日前まで ■受付人数:1名~3名 ■連絡先:(一社)新上五島町観光物産協会(8:30~17:00) ℡0959-42-0964/0959-42-5005 【注意事項】粉塵が出ますので汚れても良い服装でご参加ください。
fullyGOTO2020夏号掲載
【取材・執筆・掲載】fully編集部