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第42回 五島で輝いている人

またたび 水野 孝史(みずの たかふみ)さん/さくらさん

孝史さんは広島出身。奈留島に移住し 2 年間漁協に務め、魚捌きはお手のもの。次なる目標はクラフトビール作り。さくらさんは福岡出身、元看護師。チベット系インド人の父と日本人の母を持ち、太陽のような笑顔が素敵な看板娘。

 奈留島の港からほど近い場所にある「居酒屋 & Bar またたび」。オープンから約2年、人々の憩う場として定着しているこの場所には、いつもたくさんの笑顔が集まります。

縁がありすぎた二人

ご夫婦は大の旅好き。二人の出会いはまさに旅の道中でした。

孝史さん:「二人ともバックパッカーひとり旅中で、最初に会ったのはバングラデシュ。その後にインドの旅でも再会して、さらにジョージアの旅でも再会して、という感じで。」

さくらさん:「宿の階段を上がってきたのが知った顔で、『あれ⁉︎』みたいな(笑)びっくりだったよね。」

その後コロナ禍となり、国外への旅ができなくなった二人は日本で再会し、遠距離での交際を開始しました。

奈留島に移住

孝史さんは奈留島に移住し、漁協で働き始めます。釣り好きなこともあって、奈留での暮らしは最高そのもの。

孝史さん:「さくらの仕事の区切りのタイミングで、『奈留に来たら?』と誘いました。彼女も気に入る場所だろうなって思ったし、奈留に住み続けたいなぁという気持ちもあって。」そんな中でまたも今につながる縁が。

孝史さん:「たまたま釣り場で会ったのが、ここの建物のオーナーで。昔薬局だったこの建物を買って2階は宿にするけれど、1階はまだ決まっていないとのことだったので、ここで何かやらせてほしい!とお願いしました。」

さて何をしようか

さくらさん:「とはいえ最初は何をしようか決まってなくて、ハンバーガーとか焼肉とか色々考えてたよね。」

孝史さん:「そうそう。それで福江島に遊びに行った時に、港近くの居酒屋『こんねこんね』に行った時に、そこでさくらさんがバイトをすることになって。」そのうち「料理も修行してみる?」という提案が。孝史さんも漁協の仕事が休みの週末だけ福江島に行き、「こんねこんね」で料理修行を始めました。

さくらさん:「飲食店をやろうかっていう中で、飲食店で働いたことがなかったから、二人とも本当にありがたい経験だったよね。」

孝史さん:「しかも、1ヶ月間週末だけ、お店を任せてもらう経験までさせてもらいました。お店のメニューも全て奈留のお店で使っていいよと言ってくれて…本当にすごいことです。」こうして自然な流れで居酒屋をやることが決まりました。

なんだか行きたくなるお店

そうと決まれば内装工事。二人はDIYで店舗を作っていきました。

さくらさん:「いろんな人が手伝いに来てくれて、ちょっとずつ完成していった感じでした。みんなが『まだできんとか?』と気にして覗きに来て、サグラダファミリア状態でした(笑)。」

想定よりもオープンまで時間がかかりましたが、その分、多くの人たちにとって気になる場所、楽しみな場所になった様子。開店から今まで、お客さんが0人だったことがないそうで、お店がずっと奈留島の居間のような、心地よい場所であることを感じます。

孝史さん:「みんな、ここに来たら誰かに会えるのを楽しみにしてくれている感じがします。奈留の人は誰にでも気さくに話しかける人が多くて、それが魅力だと思っていて。観光で来た人は、ぜひうちの店に来てもらえれば、地元の人との交流は完璧です(笑)。」

さくらさん:「本当にそう。いつも気にかけてくれる人たちがいるから、私たちも楽しく続けられています。」

縁がずっと繋がる場所

話を聞けば聞くほど、この場所はいろんな縁が繋がり続けたからできた場所であり、それは二人の人柄が引き寄せるものでもあると感じます。

店名である『またたび』は、猫好きなことともう一つ、二人の出会いのきっかけでもある「旅」にかけ、「また旅してきてもらえるように」という思いが込められています。

福江島からは30分強で行ける距離。島民の方も、五島列島に旅行する方も、奈留島、そして水野夫妻の魅力あふれる『またたび』という縁のパワースポットに、ぜひ一度訪れてみてください。一度訪れたらきっと、また行きたくなるはずです。

またたび
📍 住所:五島市奈留町浦1815-13
📞 電話:090-5301-4223
🗓 定休日:月曜日

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【取材・執筆・掲載】fully編集部
【掲載先】fullyGOTO2025春号

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