fullyGOTO 2018年 秋号
表紙の顔 藤原 理穂さん
今号の表紙に登場していただいたのは、新上五島町の居酒屋「海鮮処 酔道蔵(すいどうこ)」で働いている藤原理穂さん(26)。島を離れたことがない生粋の上五島人です。表紙ではしっとりと落ち着いた雰囲気ですが、よく動いて何でもテキパキとこなす仕事ぶりは店主の信頼も厚く、今やお店に欠かせない存在となっています。
高校を卒業後、島を離れる子どもがほとんどです
私は、ずっと島で暮らしています。島を出ようと思ったことも、出たいなと思うこともありますが結局、残っています。今は、平和に暮らしていくことができれば、それでいいと感じています。小学生のころはお花屋さん、中学・高校生のときは料理関係の仕事に就くのが夢でした。
酔道蔵での仕事のやりがいは?
スタッフが私しかいない日は、忙しくなってしまうと少しキツいな、と感じることもあります。ですが、そんな日は仕事をやり終えたときに達成感もあって、やりがいを感じます。
それと、私以外に若いスタッフがあと2人いますが、みな仲が良く、ワイワイと職場の雰囲気も明るくて楽しいです。
若者目線で、島にあったらいいと思うものは?
24時間営業している食べ物屋があったらいいな、と感じています。島では、どのお店も早く閉まってしまうので。ファミレスがあってもいいですね。
応援企業
海鮮処 酔道蔵 様
「酔道蔵」が店を構えるのは、飲食店が数多く集まっている新上五島町の中心市街地・浦桑地区。店主の江口真良(えぐちまさよし)さん(45)は大阪で10年以上、和食の修業を積んだ経歴を持つ本格派です。
お店は3年間、現在の形態でオープン。地元でとれた海・山の食材と、焼酎を中心とするこだわりの地酒で人気を集め、常連客も多いようです。
人気メニューは、やはり「刺身の盛り合わせ」(1500円)や「すり身揚げ」(600円)といった島らしい魚料理。刺身の盛り合わせはカツオやアジ、イカなど、脂ののった旬の魚をふんだんに使い、来店者を満足させています。
もともと理穂さんの妹さんが酔道蔵で働いていましたが退職したため、店主が顔見知りだった理穂さんに働かないか、と声を掛けました。
「お客さんが少なそうな時は私と2人で店を回しますが、よく働きどんな仕事もスペシャリスト」と江口さんもその仕事ぶりには太鼓判。今や、なくてはならない存在のようです。
理穂さんは、非常に評判がいいそうですね
とても人あたりが良く、お客さんの気分もよくしてくれるので、客商売に向いていると思います。接客から洗い物など中の仕事まで何でもこなしてくれ、とても助かっています。
fullyGOTO2018秋号掲載
【取材・執筆・掲載】fully編集部